LAST-UPDATE : 2021/10/02

竹箒日記
New!めるぶらっ!(きのこ)(10/2)



2021/10/2 : めるぶらっ!(きのこ)
『月姫』から一ヶ月後。
『MELTY BLOOD:TYPE LUMINA』、いよいよ発売されました。

格闘ゲームというジャンルはやや敷居が高いのですが、
アクションゲームとしての爽快感、
プレイスキルが上達していく充実感、
そしてなにより、
好きなキャラクターを自分の手で動かせる歓びはこのジャンル独特のものです。
古くからの格闘ゲームユーザーの皆さんはもとより、
『月姫』を気に入ってくれたユーザーさんも、遊んでみていただければ幸いです。

また、アルクと志貴の、シエルと志貴の、アルクとシエルの、
それぞれのイチャイチャを楽しみたいあなた。
シナリオは月姫前日譚イフなので状況説明に留めていますが、
バトル中のボイスはただのバカップルです。ぜひお楽しみください。
バトル苦手な方はCPU同士の対戦をウォッチして、酒の肴にすると面白いぞ。
ハードのCPUは人間くさくて戦い甲斐があるよ!


それにしてもネットはいいですね……
かつては気心の知れた仲間が集まらないと対戦会は開けませんでしたが、
今はいつでも対戦ができるのです。
そう。ネットに飛び込む勇気がひとつあれば。
……いやまあ、この勇気ってヤツがかなりハードル高いんですけどぉ……
実際、自分もまる一日怖がって対戦できなかったけどぉ……
オレのさいかわアルクが歴戦のメルブラプレイヤー(使用キャラ・ノエル)の手でズタボロにされるとかオレは辛い、耐えられない! 鬼(秋葉)になろう奈須きのこ! とも思ったけどぉ……

えいっ、と勇気を出してマッチングしてみたらあら不思議。
めっちゃ楽しい……知らないプレイヤーと戦うのめっちゃ楽しーーーい!
おじさんになると受動的な娯楽ばかり求めがちですが、
たまにはひりつくような緊張感を味わうのも悪くない……
……気持ちが14歳くらいに若返るぜ……いや常にそうだったか……まあいいや……。


   ◆

さて。ここから『月姫』および『MELTY BLOOD:TYPE LUMINA』の
ネタバレになりますので、本編未クリアの方はご注意のほどを。

『MELTY BLOOD:TYPE LUMINA』では、あるキャラクターにもっとも光が当たっています。
『月姫』では名前のみが語られる少女、有間都古です。
メルブラが初出となる彼女の紹介のため、ボスラッシュモードは用意されました。
しかし。
実はボスラッシュモードのシナリオは、もう一案あったのです。
下はその『あらすじプロット』。
様々な理由からお蔵入りになったものですが、せっかくなのでここにペタリ。



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■メルブラR ボスラッシュモード
//4行×28字まで
//ノエルの夢世界でのお話。
//異世界転生ノエル。ノエルが目を覚ますと、そこは「なんか自分が目つきの鋭い学生服の少年と知り合って、色々あってコンビを組んで吸血鬼を倒すお話になっている」世界。つまり「自分がヒロインだった場合」の月姫。すっっごく単純で簡略化されたノエルルート。
//「ついに私も異世界転生しちゃったかー」とあっさり状況を受け入れるノエル。
//パートナーである「学生服のカレ」に励まされながら、本来勝てない筈の大物吸血鬼たちを倒し、ロアの転生先(と思われる)遠野家の当主を倒し、出てきたロアを倒し、最後になんか出てきた暴走アルクを倒してハッピーエンド。
//……なのだが、話の途中から「あれ? なんか足りなくない?」と首をかしげるノエル。
//最後にシエルがいない事に気がつき、この世界を否定して、元の「脇役でしかない自分」の世界に帰っていく……というお話。


■OP

#黒画面

//フェイスは志貴、口調も志貴よりだが、どことなく塩対応。メガネはかけていない。
//名前は最後まで「学生服のカレ」という名称に。
@???
……さい!
起きてください、ノエル先生!
いいかげん、起きないと死にますよ!

@ノエル
―――はへ?

#OPイベントカット_ガレキの上で目覚めるノエル。画面奥には敵役としてのヴローヴ。志貴はヴローヴから、ノエルをかばうようにナイフを構えている。

 →状況説明を手早くすませて、とりまヴローヴ戦に。


■一戦目 ヴローヴ
ノエルのアーケードモード・ラストからのイフ派生。
ヴローヴに倒されそうなところで、割って入ってくれた「学生服のカレ」。
しかし学生くんは諸事情あって戦えない。(実はここに来る前にアルクと一悶着して、仲違い(バカップル)している。その時にアルクに受けたダメージが酷くて戦えない)

ヴローヴを倒し、理解のある彼くんにフォローされ、ノエルはヒロインルートに乗るのであった。


■二戦目 ネガ・ノエル
しかしノエルの長年の自分ダメ出しは根が深く、まっとうに頑張ろうとする自分を止める「悪の自分」……ネガ・ノエルを生み出すのだった。なんで?
ネガ・ノエルは黒鍵を無限に使える中々のノエル。勝てっこない、と泣きごとを言うノエルに「飛び道具なんて、ここぞという時に一発だけ撃てればいいんです。それにほら、限られた数で戦う方が達人っぽくてカッコイイでしょ?」とカレ君のフォローが入り、ノエルはネガ・ノエルに勝利するのであった。


■三戦目 琥珀
遠野邸に家政婦として潜入するノエル。しかしほがらかな家政婦さんの目は欺けなかった。
朝食をレンチンですまそうとするノエルに襲いかかる琥珀流抜刀術。
一方、頼りの綱である学生くんは図書室でもうひとりのメイドさんと歓談中だった。


■四戦目 秋葉
「調査が不十分なのではありませんか?」
ロアの転生先と思われていた令嬢は、つとめて冷静にノエルを説き伏せる。優雅だ。
「(あ、この娘違う。吸血鬼じゃない。もっとやばいなんかだ)」
持ち前の危機察知能力でそそくさと遠野邸を去ろうとするノエル。
そこに現れる学生服の彼。
「あれ、帰るの? なら俺も一緒に帰りますよ。ノエル先生、部屋の鍵、持ってないでしょ」
「遺言書はお済みになられたのかしら?」
先ほどまで理知的だった令嬢は、地獄めいた気炎を上げて襲いかかってくる。優雅だ。


■五戦目 ロア
色々あって遠野邸からからくも脱出したノエルの前に現れる不審者。
「すみません。シャツのボタン、外れてますよ」
なにげない学生服の一言が不審者を傷つけた。
雷速で移動する不審車との戦いがはじまる。


■六戦目 ??
//不審者がロアだった事が発覚し、無事、ハッピーエンドを迎えるノエル。しかし……

@ノエル
これで終わり?
あれ? ほんとに?
なんか物足りないっていうか、違うっていうか……
私のお話なら、最後に出てくる悪役は―――
//ここでシエルの事をようやく思い出す。

@ノエル
アイツがいないのよ!
私が『本題』になってる世界でも、
アイツがいないんじゃ話にならない!
一から十まで意味がないっ!

@学生服
えっと、つまり?

@ノエル
ニセモノってコト!
たとえ本物より恵まれていて、ハッピーで、
君みたいな恋人がいるとしても!

なんか違うの!
私の世界じゃないの!
そもそも私、ヒロインになるために頑張ってきたんじゃないし!

あ、うそうそ、できればヒロインにはなりたいけど!
でも、それとこれとは話は別ーーーっ!

@学生服
支離滅裂ですね。
何が言いたいのか分かりません。

@ノエル
理屈でも損得でもなくて、
感情の話なの!
分かれーーーっ!

@学生服
じゃあ仕方ない。バトルですね

→学生服とバトルに(可能であれば、ボイスだけ違うものを)

→勝ったら、お約束の「世界が真っ白になってお別れになる二人」に。

@学生服
それじゃあ、お達者で。
あんまり目はなさそうだけど、できる範囲で努力してください。
//最後まで「塩対応だけど、きっちり世話してくれる年下のカレ」な七夜。

//ノエル、ちょっと悲しいけど目覚めの光の中へ。
//光の中、遠ざかって行く学生服の彼。最後に、

@ノエル
そうだ。なんで一番はじめにしなかったんだろう。
ねえーー! 君、名前はーー!?
最後に君の名前、教えてよーーー!

//学生服、「それ言っちゃうと台無しでしょ」と振り向きながらのやれやれ顔で返して、画面は真っ白になり―――

■EP
最後のオチのエピローグへ。

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……というものでした。
ぜひやりたかったのですが今回は都古の紹介が最優先、という事で自重。

『月姫』本編において、ノエルの内面を窺い知れるポイントは多々ありましたが、
一番わかりにくくて一番重要なポイントは、シエルルートの地下墓地での会話でした。

半狂乱の演技をしながら、「それでも見知らぬ少女を助けに行くのか」と志貴に問い詰めるノエル。
志貴の返答を聞いてノエルが一瞬声を失ったのは、『あの時の自分と、あの時の彼』との違いに目を見張ってしまったから。

あの時、14歳の少女も、憧れの彼に、そういう言葉を返してほしかったのです。
でもそれは叶わず、目の前の理想の言葉に、穏やかな好意と、ほの暗い妬みを抱いたのでした。





―――そんな話も、あったのかもしれないね。




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