2016/7/3 : 無題。(きのこ) |
いよいよ来週に衝撃のサンダーボルトが始まるという時期ですが、 その前に一言だけここに思いの丈を残したいと思う。 『宇宙パトロールるる子』 「トリガー好き」「グレンラガン好き」そして「リリカルな少女漫画好き」という 項目が当てはまる人は是非観てほしい。 頭悪そうに見えて根底にはいつもの古典SFオマージュがあって賢そうに見えて でもラストのBH星人との対話とかもう最高に頭悪くてでも知性と愛に溢れている……! そんな謎の感動が味わえます。 「今石監督好きだけど、5分アニメなんだよな……」 と甘く観ていた一週間前の自分を蹴り殺したい。 五分という尺を最大限に活用した疾走感と、 シンプル故に文句のつけどころのない主題の力強さでハートをブチ抜かれました。 できればワンエピソード(三話)観たら二日ぐらい間を取って、 また次のエピソードを三話纏めて観てほしい。 もう大好き。今からリトルウィッチアカデミアが楽しみで仕方ぬぅえーーー! |
2016/7/7 : 我はこの一刀に〜(きのこ) |
このフレーズの続きをサラッと言える皆さま。 つまり古くからの虚淵玄ファンの皆さま。 要するに奈須きのこさま。 お待たせしました。 あの痛快冷酷武侠劇と同じ魂を持つ作品が帰ってきました。 「Thunderbolt Fantasy〜東離劍遊紀〜」 先週、先行試写会で衝撃を味わってから、今もうらやましくてたまらない。 陳腐なフレーズですがあえて言いましょう。騙されたと思って一話を観るんだ、と。 ホテイゲキってなんぞ? 人形劇ってなんぞ? なんで剣がファンネルみたいに飛ぶの? なんで剣で負けたら木っ端微塵になるの? ザンキョウさんったら死体は残さないけど頭だけは残すのはなぜ?(答えは番組の最後に) そして鳥海さん演じる鬼鳥はダビデ系の完成されたクズなの? 素敵! そんな多くのクエスチョンをフッ飛ばす驚きと面白さに、君の精神は間違いなく若返る。 きのこは十歳ぐらい若返った。十四歳だからつまり四歳になったのだな。ばぶー。 豪華絢爛な人形(とその殺陣)、 豪華絢爛な脚本、 豪華絢爛な声優陣、 豪華絢爛な楽曲、そしてトドメの西川貴教。 あらゆるものがハイスピードで躍動する、新感覚の娯楽がここにある。 そして自分が15年待ち続けていた虚淵玄の原液、 決して分かり合えない男たちの、牙のぶつかり合いがここにある。 なに、おっぱいも見たい? そういうのはなまにくさんや根津さん、あるいはうち(鬼ヶ島とかな)に任せておけ。 今はひたすら気持ちいい剣戟に身を委ねるのだ……六塵散魂無縫剣とか使うのだ……それはさすがに無理か……無理だな…… そうしてひとしきり興奮した後、冷静になって22分の出来事を思い返した時、 君は更なる驚きを覚えるだろう。 当たり前のように動いていたあの人形たちはCGではなく、 人形師たちの手でリアルタイムに動かされていたという、恐るべき技の冴えに。 脚本が世界を作り、 人形師が生命を作り、 役者たちがそこに“人間”としての息吹を吹き込む。 ここまでスタッフの、そして声優さんたちの力を『芸能』として 必要とする22分は希少である。 ついに今週末、金曜日から魔闘、開幕。 幼い頃、誰もが見知っておきながら、まだ誰も見た事のない人形活劇が君を待つ。 ◆ 一方、こちらはいつも通りスタミナの奴隷であった。 鬼ヶ島開催までしばしお待ちください。 あと、ただいま種火半分サービス中ですが、これを機に今月末の六章に備えてマシュのレベルをマックスまであげておくと便利ですよ。 イベントやデイリークエストでは自由なパーティーで、 メインストーリーではマシュが常にパーティーインしているように組み合わせると、よりメインストーリーが楽しめます。とくに六章はマシュの話でもあるので、いつも頑張っているところを見てあげてほしい。ロールプレイってそういう事なのだな。 |
2016/7/22 : ご報告。(きのこ) |
ついに灼熱の夏が来る。いやもう来てた。とっくに来てた。 FGO、いよいよ六章の配信日が決定しました。 今回はメインを奈須が担当させていただきました。 なんでかって? キャメロットが主題になる以上、出ざるをえなかったというか、 機会がやってきてしまったので型月円卓の説明をしなければならなかったというか、一月にヒロインXが引けなかったからというか、そんな理由もございます。 その結果、 「あれもしたい」「これもしたい」「このエリちゃん風・褐色エジプトはどうだ」「ガウェイン無双」「ピカチュウってどこにいるの?」「ピラミッドにピラミッドをぶつけるンだよ!」「ルフラン面白すぎるんですけど!?」「あれ……うちの廊下にヒトカゲがいる……だと!?」「そうか……功徳とは……三蔵とは……ゲッターとは」 と必要なことを積んでみたら、過去最大の長さになってしまいました。五章が300kbなら六章は500kbだ。許せ。そして七章はこんなに長くないですよ。 なんであれ、stay nightから10年経った後、このテーマでもう一度、アーサー王にまつわる物語を書けて喜びもひとしお。 とある騎士による、一つの異聞としてお楽しみください。 無論、奈須ひとりでは手に負えないのでエジプト関係は桜井さんの力をお借りしました。具体的にいうと蒼銀の面子について。アーラシュの普段の過ごし方、静謐ちゃんのやばさ、オジマンディアスの王として理念を教えてもらい、この状況でならどんな事を考えるのか、その骨子になる台詞をかためてもらったのだ。 つまりエジプト関係&アーラシュさん、静謐ちゃんは桜井さんとの合作のようなもの。 蒼銀におけるオジマンディアス王と六章のオジマンディアス王、どちらもブレのない困ったちゃんとして登場いたします。CV:子安もあいまって無敵感ハンパない。 バキ風に言うと 『“真のビーマーを見せてやる”古代エジプトの太陽王、オジマンディアスがやってきたーーー! でもモーセとの殴り合いはカンベンな! あいつガチで拳で海とか割っちゃうから!』 みたいな。うむ、まったく分からん。 |
2016/7/29 : げぇ、めいほうけっさつ……!(きのこ) |
■日記ネタ うひゃーーーー、殺無生(せつむしょう)サンかっけぇーーーー! こんな格好いい檜山さんの演技を聞けるとは……BH星人と同一人物とは思えない……! みんな、今からでも遅くねぇ、 サンダーボルトファンタジーを観るのです…… あんなド直球な最強剣士、問答無用に美しい魔剣士なんて滅多にお目にかかれないぞ…… どう見ても次は殤不患(しょうふかん)との激突だ……たまらん……来週が待ち遠しい…… シヨウさまも超イケメンボイスなのに無頼漢&隠しきれない優しさあふれる異邦人系主人公でな……諏訪部さんの演技がまたものすごくいい……スペース諏訪部は宇宙の諏訪部である……あ、槍の鈴村はいつまでもそのマスコット枠でいてくださいネ! ◆ と。今週もサンボルが最高にいかしていると言うのに、オマエときたら! 聞いているのかねArts信長クン! 涙ぐんで武内の手紙を読んでくれた種田さん、 アーラシュを……駒……と鋭い戦術眼で評価していたブラック企業円卓のトップ・綾子リア、 羅生門のボスみたいになって背景に溶け込んでいた梶田さん、を見習いたまえ! でも梶田さんはなんでそこで0をもう一つ足さなかったんです? そして七章以降のスケジュールに関しては、また明日にでも詳しい報告をさせていただきます。 六章の、六章本編が始まる前にどんなコトがあったのか?みたいな設定のお蔵だしもついでに。 って福袋きてるーーー! よーしパパ槍王目当てで三騎士いっちゃうぞー!(結果は明日) ……あまりの悲しみに明日まで我慢しきれず報告。 やったねマッシュ、無記名霊基がまた一枚多く貰えるゾ☆ ちきしょうくたばれ! |
2016/7/30 : 無題。(きのこ) |
何が無記名に変わる予定だって? 安定の押しかけ人間城塞ジャンヌさんに決まってンだろォ!?(挨拶) 朝イチで秋葉原に行ってきました! クジはぐだ子のお面でした。付けて歩いてました。 秋葉原の街には特異点が山ほどあってこんなネタを思いついたよ。 ◆ ロマン「今回は極めて局地的な特異点だ。おそろしく狭い空間でね。キミひとりしかレイシフトさせられない。マシュは無理だ」 「でも安心してくれ。サーヴァントなら一騎だけ同伴できる。人選も決まっている。珍しく、今回のミッションには興味を持ってくれてね」 「今回も色々あると思うけど、苦情・相談は窓口のオペ子ちゃんに。ではレイシフト、スタート!」 (ここでイベント名挿入) 『天仰魔界食堂 Z−LAW』 みょんみょんみょん(いつものSE)、とお決まりの演出から目を開けるとぐたは丸イスに座っていた。 目の前にはラーメン屋のカウンター式テーブルと、こんもりと具が盛られたラーメン。 「なにごと?」 と驚きつつ、となりのカウンター席を見ると、そこには邪悪な笑いをうかべながらもまんざらでもない風にラーメンを食べるサーヴァントの姿が。 ジャンヌオルタ「何よ」 もうダメだなこの復讐者、と思いつつも視線だけで「なにしてるの?」と質問するぐだ。 ジャンぬは語る。 「食べログっていうの? 最近はまってるのよ。おごり高ぶった有名店をボロクソに評価をして地獄にたたき落とすとか、最高の趣味だと思わない!?」 などと復讐者としての大義名分をほざくものの、単にグルメハントの喜びに目覚めてしまっただけのぬ。 気がつけば有名ブロガーとして成功してしまっているジャンぬは、フォロワーたちの期待に応えるため、ぐだの襟を引っ張って様々なラーメン屋を巡るのだった。 ◆ 一周年キャンペーン、驚かれたでしょうか。 アニプレックスさん、DWさんとの協力を得て聖晶石3個召喚を実現させていただきました。 『この先、いけるところまで続けていくぞ!』というスタッフ一同の決意であり、 プレイヤーの皆さんの熱意に応えられるよう、踏み込めるところまで踏み込んだ結果となります。 まだまだ先はどうなるか分かりませんが、これからもよろしくお願いします。 さて、六章の話です。そろそろ終わった人が出てくる頃なので、ネタバレを含む話を少し。 なので六章未クリアの人はここでUターン、クリアしてから読んでくれ! 去年の今頃。FGOのサービスが始まりました。 多くの問題を抱えていたFGOですが、それでも「このゲームは面白い」と楽しんでくれるプレイヤーの感想を見て、僕らも覚悟を決めました。 「この状況で、まだFateに付き合ってくれる人がいる」 それもシナリオを楽しんでくれている。Fateとして楽しんでくれている。 であれば、こちらもシナリオに手を入れる他ありません。 なにしろサービス開始前に作られたシナリオはみな「ソシャゲー用にチューニングされたシナリオ」でした。 物語より一回のプレイ時間(三分で一イベント)、ミッションを優先させられた内容です。 喩えるなら、 「もとにあるシナリオ」 を 「もと(戦闘)に(戦闘)あるシ(戦闘)ナリ(戦闘)オ(戦闘)」 と、物語の流れをぶった切って戦闘を挿入していました。 そうしないとソシャゲーとしてプレイしてもらえないと判断されたからです。 ですが結果は『物語重視でもよい』という事になりました。 (1〜4章までのワイバーン地獄はそういう事ですよ) これを受けて、まだスクリプトに入っていなかった5章以降のシナリオをリライトしてよい状況になり、 年明けからのスケジュール大改修が始まったのです。 無論、当初予定していなかったものなので現場はますます鉄火場となりました。 5章では200kbだったシナリオが300kbに。 章ごとに設定されていた「新しいエネミー」「演出」「2D背景」も、シナリオが変われば当然変わります。 一度決まっていた計画を変更するのは容易な事ではありません。 でも仕方ないよね、こっちの方が面白いんだから。 そんな訳で2016年の一月。 セイバーウォーズなんてバカなイベントをやっている裏で、新しいロードマップができたのです。 新しいロートマップは『初期衝動への回帰』 FGOもともとは『12月31日で終わってしまう今年』を乗り越えるための物語でした。 それがサービス開始の時期が半年延びた事で不可能になり、「そのコンセプトは諦めよう」ガッカリしていた奈須でしたが、武内からの鶴の一声…… 「最終章までの過程を半年延ばそう。 そうして、もう一度その“未来を取り戻す”エンディングを目指そう」 「そのかわり、奈須は構想にあった第二部の作業も進めよう。二年と言わず三年続けるぐらいの気持ちでいよう」 とお達しがくだったのです。 何か騙されている気がしないでもありませんが、そういう事なら!とライターチーム一同、大はしゃぎで“2016年を越えた後”の話で盛り上がりました。 とはいえ、まずは2016年、魔術王による人理焼却をなんとかせにゃなりません。 我々がすべき事は5章のリライト、および6章以降の作り直しと、第二部の準備。 ちょうど並行していた奈須の仕事が一つ終わる(五月でエクステラはほぼマスターアップなのじゃ)ので、五月からなら自分も監修だけでなくメインに入れる、というのもありました。 そんな中、中野サンプラザで坂本真綾さんのライブが行われまして。 「よし、生の色彩を聴いてやる気を出そう」とお邪魔した訳です。 そこできのこに衝撃走る。 『レプリカ』。そう、『レプリカ』なのである。 ここまで言えば明白なのですが、六章最終章のタイトルは坂本真綾さんの曲名から。 この時、この曲に出会わなかったから六章をこのテーマで書き直そうとは思わなかった。 ベディヴィエールは『片腕だけ改造され仮面ライダーになりきれないライダーマン』というキャラ付けだったのですが、肝心の『なぜ義手がアガートラムなのか?』という理由がなかった。それをどうするか悩んでいた時に『レプリカ』を聴いて、なんかもう今回の話がスパーンと脳内に駆け巡ってしまった。 『……やばい。成立する。これは成立する。やる価値のあるイフだ』 『でもこれ本気で一から作り直しだぞ……今あるもののリライトとかの話じゃないぞ……』 『あー、もういいや、こっちのがいい、円卓を完全な“敵”として作り直した方が面白い』 かくして6章は現在の形になりました。 まあ、6章まで延ばし延ばしにしていた伏線回収をしなくちゃいけないし、マシュの成長の話もがっつりやらねばならなかったし、運命だったのです。 (なので興味を持った人はぜひ『レプリカ』を聴いてくだされ。ベディの最後の戦いは、この曲をバックボーンとして描きました) ソシャゲーの常識である『三分に一度の戦闘』の縛りは既にない。 『今の』FGOで出来る事を踏まえて、一からの書き直しとしたのはこういう経緯があってのことでした。 そうしてGWが終わり、エクステラもマスターアップした五月下旬。 ようやく6章の執筆に入り、テキストが完成したのがその一ヶ月後。 執筆にまるまる一月かけてしまい、実装まで一月もない、と言う状況で(審査があるのでイベントより二週間は前に出てきていないとまずいのです)DWのスタッフさんは本当に頑張ってくれました。 なにしろ550kbの大物。 通常の期間イベントのテキストが平均80kbで、これをスクリプトにしてもらうにはどんなに早くても一週間は必要となります。 その五倍のテキストを残り一ヶ月でスクリプトを打ち込んで実装する、という地獄のような状況を、DWの実装スタッフさんは乗り越えてくれました。 「すまない……増えても300kbぐらいなので安心してください、とか言ってすまない……だがなんとかしてくれ……」 などと、ちっとも謝っていない奈須に、 「なんとかします! 死にそう! でもなんとかします!」 と全力で応えてくれたDWスタッフさんの熱意と労働時間にどうか万雷の拍手を。 縁の下の力持ち、とよく言いますが、今回も彼らはその力を十全に発揮してくれました。 本当にありがとう。次はもちっと余裕のある無茶ぶりをさせていただきます。 無論、急な予定変更に付き合ってくれたのはDWスタッフさんだけではありません。 「獅子王の立ち絵に差分がほしい。○○化しているので眼がキラキラしていて、妖精っぽくなってるの」 という、アポクリファの新連載で忙しい石田あきらさんへの、突然のお願い。 石田さんは表情差分だけでなく立ち絵から新規として対応してくださいました。 ベディ担当の天空すふぃあさんも空の境界六巻の単行本作業中だというのに 「ベディの泣き顔が欲しいんだ。花の慶事の奥村すけえもんが泣いているような……という表現でわかる? え、うそ、わかってもらえた!?」 こんなお願いに応えてくれたのです。 その他、 こやまさんにクライマックスのイベントシーンのエフェクトをお願いしたり、 「円卓用のBGMほしいなー。“円卓とは二度と戦いたくない”って思うぐらいの威圧的なBGMほしいなー。」 とKATA君にバチバチとウインクしたり、 「清姫の水着の前に男を描くのです……血まみれのいい男をね……フフフ」 とアーラシュの特殊立ち絵をBLACKさんにお願いしたり、 「急遽参戦が決まったが、当然アグラヴェインはキミに一からデザインしてもらう。……大切な役だからね? 格好よくかかず、さりとて地味にかかず、黒騎士なんだけどクロという強い色は感じさせない……そんな絶妙なキャラを頼む……よ?」 と武内をつついたりしました。 諸々の追加作業に快く付き合ってくれたみんなに感謝を。 でも 「ここまでみんなにやらせたんだから最終章まで奈須が書くんだろうねぇ……。 正しい等価交換だねぇ……」 とさらりと返してきた社長はほんと酷いヤツだと思います。 ◆ 以上がスケジュール変更の大まかなあらすじです。 長くなってしまったので、日記はここで一端ストップ。 |
2016/7/31 : 無題。(きのこ) |
よーし、六章のお蔵だしをするよー! ネタバレなので未クリアの人はまた今度! では箇条書きに、細かく。 ・フォウの特別意訳について フォウフォウ鳴いているフォウくんですが、実はあれ、鳴き声のニュアンスが演出家さんに伝わるよう、 大部分に意訳が入っているのです。 シナリオ上では台無しになるので隠されていますが、 今回はダ・ヴィンチちゃんの暴挙によってついに明かされてしまいました。 テストプレイ中「あ、これフォウの意訳を出さないとシーンが成立しない」と気づいたからなんですが。 そんなフォウの意訳、ほかにどんなものがあるかここでだけちょっと公開。 ------------- @マシュ@7 そうです、ベディヴィエールさんは 円卓の騎士ではありません! ガウェイン卿のように強くはありませんし、 逸話だってあまり特徴のない方ですから! @ベディヴィエール@哀 あ、はい……そうですよね…… 私、円卓でも一番の小物でした……ので…… @フォウ フォウ、フォーウ! //やばい、ベディが泣きそうだ! ------------ @マシュ@6 ベディヴィエールさん? あの……まさか? @ベディヴィエール@喜2 このような時に不謹慎ですが、 私、旅には慣れていますので。 人体に害なく食べられる動物の 目利きには自信があるのです。凄いのです。 @フォウ フォウゥゥゥゥ…… //またベディの根拠ない自信がでたぞ! ------------- とまあ、こんな感じで、わりとフリーダムな所感をこぼしていたりします。 ・マシュの宝具 ついに明かされたマシュの宝具。 その元コンセプトはアマデウスやダレイオス三世のデザイン担当であるファルツさんのお仕事なのです。 もう随分と昔になった2005年、Fateをアニメ化する際、『小次郎のかわりにはぐれサーヴァントであるシールダーをいれる』という新案をたてたのですが、そのおり、ファルツさんに依頼したものが 「○○○○○○の宝具。○壁で攻撃を防ぐ。セイバーはエクスカリバーを精神的に向けられない」 というコンセプトの宝具でした。 その時から名前は変わっていません。 当時から素晴らしいコンセプトだったのですが、それがようやく形にできました。 ファ様、ありがとう&待たせてごめん。 そんな歴史もあり、EXTRA/CCCにおけるレオの決着術式はこの宝具(伝承)を元に西欧財閥が作り上げたものだったりします。響きがほぼ同じなのはそのため。 魔法使いの夜の「決着術式(ファイナテリィ)」と「シールダーの宝具」の合わせ技だったのだな。 ・呪腕のこと サリアさんは彼がまだハナムだった頃、あの村で恋人一歩手前の幼なじみだった女性。 その後、ハナムは功名心から村を捨て山の翁への道に。 サリアさんは聖地の家に嫁ぎ、ルシュドが生まれた。 ・六章/zero 01.第九回遠征の時に半ばで命を落とした筈の人物に聖杯が渡される。 聖杯の力で聖地に迫る遠征軍。魔術王にすべてを捧げる、と大地を焼き、殺戮を開始。 しかし欲をかいてファラオを召喚してしまう。当然、ファラオに聖杯を取り上げられる。 ファラオはエジプト領を作り、そこで自らの国を作る仕事に入る。 02.遠征軍、劣勢に。聖杯に選ばれた人物も聖地の人々の手で追い詰められる。 しかしその時、「偽りの十字軍」を召喚する謎のサーヴァントが現界。 自らをリチャード一世と呼称するサーヴァントだが、その姿や振る舞いはあまりにも別人であった。 『偽の十字軍』、遠征軍を取り込みながら聖地を占拠する。 03.獅子王、特異点に到達。獅子王、円卓の騎士たちを招集。 04.円卓の騎士VS偽の十字軍。遠征軍、壊滅。聖地、陥落。聖都が出来上がる。 特異点の名前と在り方が変貌してしまう。 05.三蔵ちゃん、ひょっこり登場。 06.カルデア、第六グランドオーダー開始 以上が六章開始前の大まかな流れ。 獅子王が第六特異点に現れた際、彼女は自らの力で円卓の英霊たちを召喚。 (これはカルデアの召喚方法とは違うもの) 二名を除いて招集された円卓の騎士たちは獅子王から世界は崩壊し、あと半年ほどで魔術王によってすべてがなくなること。 そして、せめてもの対抗策としての『聖槍による救済方法』を語る。 おごそかな朝焼けの中、獅子王は円卓の騎士たちに宣言する。 獅子王「私が卿らを招集したのは、この計画には卿らの力が必要だからだ」 「私一人では敵を滅ぼす事はできても聖抜は行えない。手足となる騎士が必要だ」 「―――だが。 この行為が、卿らの信条とは相容れぬものである事も理解している」 「私に従うか、我が元から去るか。あるいは、この場で一丸となり私を倒すか」 「日没に答えを聞く。私が待てる猶予は、それだけだ」 そうして円卓の騎士たちは各々、自らの選択を思い悩んだ。 獅子王に従う者はいるだろう。獅子王を止める者もいるだろう。 その場合はどちらにせよ円卓の騎士同士の戦いになる。 ここから立ち去る者はいない。獅子王を否定するのなら、獅子王を誅さねばならない。 そしてそれは、獅子王に従う道を選んだ仲間との戦いを意味する。 サー・ケイは珍しく無言で、悪態一つなく日没まで姿を消した。 サー・パーシヴァルはひとりひとり丁寧に騎士たちと言葉を交わし、ひとり涙した。 サー・ガウェインはアーサー王が自らを「獅子王」と名乗る意味を理解していた。 サー・トリスタンはこの状況のあまりの悲しさに自らの目を潰した。 サー・ランスロットは忸怩たる思いで獅子王の選択が『最悪の中の最善』であると呑み込んだ。 ガヘリスは兄と妹との別れを決意した。 ガレスは敬愛するランスロット卿なら必ずアーサー王の力になる道を選ぶと信じて疑わなかった。 人生でもっとも長い半日を経て、円卓の騎士たちは獅子王の前で対峙した。 獅子王を止める者と、獅子王に従う者として。 戦いは必然だった。 どちらを選ぼうと、彼らはまず一番愛するものを手にかけねばならないと分かっていた。 獅子王を護ためには同胞を殺す必要があり、 獅子王を誅するためには立ちはだかる同胞を倒す必要があったからだ。 故に、どちらの陣営にも憎しみはなかった。 ただ悲壮な決意があっただけだ。 そうして獅子王の騎士たちは誕生した。 彼らはまず一番愛するものを手にかけ、獣になった。 もはや生き延びようと聖槍に選ばれる資格もなくなった。 何をしても酬いはなく、時代と共に燃え尽きる罪人である事を受け入れた。 同胞たちの血で染まった騎士たちに獅子王は『祝福』を与える。 トリスタンはそれを『反転』とした。悲しみから、自らの指がもう十全に動かぬと認めたからだ。 ガウェインはそれを『不夜』とした。自らの有用性を最大限に発揮するという表れからだ。 モードレッドはそれを『暴走』とした。本人は言葉にしなかったが、獅子王はそれを与えた。 ガレスはそれを『不浄』とした。もうこれ以上汚れないようにと願ったからだ。 ランスロットはそれを『凄烈』とした。大義に殉じる事なく、人として大局を見定めると誓ったからだ。 そしてアグラヴェインは、それを『不要』とした。獅子王の祝福は必要ないと、みなの前で宣言した。 獅子王とその騎士たちは偽の十字軍によって制圧された聖地に進軍した。 偽の十字軍たちは敵ではなかったが、 リチャード一世を名乗るサーヴァントは魔人の如き強さを持っていた。 『円卓の騎士と言えど、この魔人を相手には無傷では済むまい。二人―――いや、三人、犠牲になるか』 ガウェインがそう判断した時、リチャード一世に突撃し、胸を貫かれながらもこれを拘束する騎士がいた。 ガレスである。 ガレスは連日の戦いで、とうに心が砕けていた。 愛すべき同胞たちを手にかけた事。 偽のものとはいえ騎士たちを、聖地の人々を手にかける日々。 その瞳の下にはミイラのごとき痣ができ、誰よりも美しいとされた白指は、戦闘のあとに行われる洗浄で見る影もなく炭化していた。 「ごめんなさい。ごめんなさい。わたしは、こちらを選んだのに」 「もう耐えられません。もう戦えません。どうか、どうか」 「愚かなわたしに、罰を与えてくださいませ」 敵の首魁を討ち取るのに絶好の好機だった。 ランスロットは動けなかった。ガレスの気持ちはわかるものの、二度も手にかける事は躊躇われた。 モードレッドは激怒した。そんな犠牲を払わなくても倒してみせるとガレスを止めた。 アグラヴェインは静かに腰の剣に手をかけた。自分の仕事だと把握したからだ。 しかし。敵の首魁に踏み込み、その剣を振るったのはガウェインだった。 ガウェインは最後に残った心ごと、自らの妹に別れを告げた。 かくして聖地は獅子王の手に渡り、純白の聖都が顕現した。 |