竹箒日記 : 2016/11


2016/11/9 : いよいよ!(きのこ)
『Fate/EXTELLA』、いよいよ発売だよー!

 アクションゲームという題材で『Fate/stay night』のような、物語主体のものを作ってみたい。
 そんなチャレンジ精神を、マーベラスさんと一緒にカタチにしてみました。
 一ルート平均四時間(そのルートのサブサーヴァントシナリオをやるとプラス2時間ぐらい)がメインヒロイン分ありますので、週末の休みを利用してゆっくり&たっぷり楽しんでいただければと思います。
 なので、二週間ぐらいはネタバレ禁止で一つ。

 ◆

 ここからちょっと訂正事項をば。

 EXTELLAのマテリアルにあるガウェインの項目で「得意なもの:職場への不満の封殺」とありますが、これは「新しい職場への不満の封殺」です。
 なぜそうなのかはEXTELLAをプレイして20分ですぐ分かるヨ。

 そして今月号のコンプティークで奈須きのこ&佃プロデューサーの対談があるのですが、こちらに誤りがあります。
「奈須きのこと共にサブストーリーのシナリオを担当する桜井光」
 という一文があるのですが、正しくは
「奈須きのこと共にシナリオを担当する」
 です。光分はサブサーヴァントだけじゃないンだぜ!


 ◆


 そしてちょっとだけFGO話。
 アニメ特番、ついに公開されました!
 ついでに主人公の名前も公開されました。
 基本的に主人公の名前はないほうが好ましいのですが、アニメである以上つけねばならぬ。
 男性主人公にも、女性主人公にも合う名前……
 男性の場合は名字で呼ばれるとそれっぽく、
 女性の場合は名前で呼ばれるとそれっぽい……
 そんな思いをこめて『藤丸立香』という名前にさせて戴きました。
 ぐだ男/ぐだ子 ともども、よろしくお願いします。


2016/11/12 : 感謝のエクステラ(きのこ)
Fate/EXTELLA、無事発売されました!
制作チームの皆さん、そして今回もEXを待っていたくれた皆さん、真にありがとうございました。

感謝の気持ちは尽きないのですが、言葉だけでは恩返しになりませぬ。
なので、お蔵入りさせる予定だった「EXTELLA/zero」をアップしたいと思います。

『新シリーズを始めるにあたりEXTRAとCCCをどう扱うか?』

その問題の整理として作られたものです。
いつか、機会があったら何かの本に載せようと思っていたものですが、
せっかくなのでここで公表します。
EXTELLA本編のネタバレではないので、EXTRA、CCC、共にクリア済みの人なら容赦なく見ていってください。

でも長いので二回に分けるよー。


 ◆◆◆



■Fate/EXTRA/EXTELLA キャラ概要

※1ルートのみなので、全編通してハクノを助け、導き、成長させるのはネロの役割となる。
 二人のボーイミーツガールである事を忘れてはならない。

・岸浪白野(主人公)
 気がつけばSE.RA.PHにおり、聖杯戦争にエントリーしていた巻き込まれ型主人公。
 生活記憶(日々の週間)はあるものの、他の記憶を思い出せない。
 ウィザードとしての能力はきわめて平均。『諦めない・恨まない・とにかく最善を尽くす』という性格が幸いして、奇跡的に勝ち上がっていく。一言で言うと『投げない人間』。

 →→
 第一のネタ明かし(物語中盤〜後半で判明)
 正体は校舎にいるNPCたちと同じ、『過去の人間を再現したデータ』にすぎない。
(ムーンセルが過去の人間をモデルにしてNPCを作るのはコスト削減もあるが、本質的にムーンセルには人間(知的生命)を理解できないため)
 それが自我を獲得し、ひとりの人間として予選をクリアしてしまったため、マスターとして登録された。

 →→
 第二のネタ明かし(物語終盤で判明)
 再現もとになった人物は地上で冷凍睡眠中。生きてはいないが死んでもいない状態。
 なぜNPCが自我をへ―――自由性を獲得したかはこれが原因とされる。
(TYPE-MOON伝奇における魂の所在の問題だが、今回は説明しない)


・セイバー(ネロ)
 白野の声に応え、自ら召還されたサーヴァント。
(召還時の詳細はマテリアル、セイバーの項目を参照)
 全身で生を謳歌する、自由気ままな女騎士。
 尊大な口調、態度ではあるが、根底にあるものは『すべての美しいものへのリスペクト』である。
 上から目線のように見えて、実はたいていのコトに「それは凄い、たいしたものだ。余も負けないぞっ!」と前向きな所感を述べている。

 能力自体はサーヴァント中、中の下。ただしスキル・皇帝特権が強い。真の天才とは万能を示すもの。人間の範囲での努力・才能で習得可能なスキルならなんでもこなしてしまうのが赤セイバーの強みと言える。

 セイバーは己の真名(しんめい)を明かしたがらない。
 真名が悪名高い暴君ネロである事を隠したいのではなく、真名を知られて白野に嫌われる、失望されるのが怖いからだ。
 そんな迷いも五回戦の戦いを経てなくなり、自ら真名を明かす事になる。


・クラスメイトの少女(女主人公)
 白野が行き詰まるとたまたま通りすがり、なんとなくふわっとした助言を残して去っていく少女。
 いつもやきそばパンを食べている。
 PSP版にはいなかったキャラなのでユーザーに「新ヒロイン!?」とミスリードさせる

 →→
 ネタ明かし(七回戦目)
 白野の同位体。人物情報:岸浪白野をモデルにSE.RA.PHが作成したNPC。ただし、同一存在は矛盾が生じるので女性としてアレンジされたもの。
 白野が自我を獲得した事で連鎖的に自我を獲得し、以後はマスターとして勝ち残っていく。
(※魂を獲得した訳ではない。魂を獲得した白野がいるので、その恩恵、余波で自我に目覚めただけとする)
 再現データのさらにアレンジなため、自分が「正規のものではない」といち早く認識にしている。
 劣化コピーであるため自我(魂)の搭載に耐えきれず、いずれ自壊する運命。
(※七回戦目を勝ち残ってもその時点で消滅するが、その事実を察しているのはアーチャーだけとする)


・アーチャー(無銘)
 女主人公のサーヴァント。魂を獲得していない女主人公が召還したサーヴァントのため、こちらも正規の召還状態ではない。
 半身が崩れている、焦げているイメージ。
 女主人公の状態を知りながら、彼女が最後まで戦い抜くよう力を貸している。
 →ことあるごとに白野がひとりでいる時のピンチを救ったりもすると伏線になる。なぜアーチャーが白野を救うかと言うと、白野が死ぬと女主人公が死ぬからだ。アーチャーは「女主が最後まで負けず、生き残れなかったけれど納得して消滅する」結末を目指している。
 →→半壊している為、ネロと玉藻は以後のEXTELLA世界であっても誰か分からない。一方、EXTELLA世界の無銘は「女主人公が勝利した世界」からのもの。

・凛&ラニ
 PSP版より出番は控えめだが立ち位置は変わらず。

・レオ
 西欧財閥の次期当主。完璧な王子様。PSP版では最強の敵。
 PSP版でもその立ち位置は変わらないが、六回戦目で敗退する。

 →→伏線
 岸浪白野に興味をもち何度も話しかけてくるが、何度か辻褄の合わない会話をする。
「おや? この事は前にも話しませんでしたか?」
「ええ。貴方にも興味はありますよ」
 といった。レオは女主人公にも同じように接触していた、という説明。
 六回戦目で女主人公に敗れるレオなので、レオが本当に「もしかしたら自分を倒す要因」と気づいていたのは女主人公の方とする。
・セイバー(ガウェイン)
 レオのサーヴァント。PSP版とさして変わらず。

・ユリウス
 レオの兄。汚れ仕事を請け負ってきた暗殺者。地上では余命幾ばくもない。
 生還する事は考えておらず、レオの敵となるものを排除している。
 PSP版と立ち位置は変わらず。白野にとって、敵意をむき出しにしてくる最大のライバル。
 ユリウスが白野(と女主)を特別な敵意を向けるのは、ユリウスと白野が同じタイプの人間だから。
『何も持たない、選ばれなかった一般人』がレオに意識され、レオの最大の敵となる事を深層意識下で否定している。
 それは『そうできなかった自分(ユリウス)』に対する苛立ちでもある。

・アサシン(李書文)
 ユリウスのサーヴァント。PSP版と立ち位置変わらず。

・間桐シンジ
・ライダー(ドレイク)
 友人との戦いをテーマにした一回戦の相手。PSP版と変わらず。

・アトラム
 四回戦の相手。サーヴァントはキャスター(玉藻の前)。
 エクステラのための、EXTRA再構成用の新マスター。「生命を殺して生命を生かす」代償魔術の使い手。
 レオと地上で面識あり。石油資源が枯渇したEXTRA世界なのでステイナイトのアトラムより余裕がなく、油断がない。でも基本的な性格は変わらない。
 フェミニストを自称するが、その実、女性を道具としてしか見ていない事がバレバレ。
 キャスターを尊重すると言いながらも見下している。
 四回戦のモラトリアム中、キャスターを白野のもとに向かわせて色仕掛け(情を移させる)をさせたりする。
「キミはあの少年に誘いでもかければいい。うまく籠絡できるのなら拾いものだからね」
「私? 私は私でやる事かある。汚れ仕事はサーヴァントの本分だろう?」
 キャス狐、「……承知いたしました」と物憂げに従う。
 そうしてキャス狐を送った後、独自の秘匿回線で地上にアクセス、岸浪白野のデータを収集するが一切の情報がなく、困惑する。

 決戦時、白野に敗北した後、キャスターを生け贄にして崩壊する自分の体を保ち、逃走。
 ファイヤーウォールから逃げた先でユリウス、ないしムーンセルによって処理される。

・キャスター(玉藻の前)
 アトラムのサーヴァントとして登場。
 アトラムに使い捨てられる事を初めから理解しているが、契約者には最後まで従うので反論はしない。(無論、アトラムから契約解除すればまた話は別だが)
 アトラムの命令で白野を籠絡に来るも、白野に
白野「……えーと。なんでそんな事をしてくれるのか分からない」
 と返されて困惑。
狐「そのですね。ようは、貴方を私の色香でおぼれさせ、寝首をかければしめたもの。そうでなくとも情が移れば戦いで手が緩むのでは、というマスターのあまったれた戦略といいますか―――」
 つい事情を説明するキャス狐と、それを聞いておかしい、と真剣になる白野。
白野「ちょっと。キャスターさんはそこに座ってください」
 白野、正座してキャスターと向き合う。
 つられて正座するキャス狐。白野のまじめな、キャスターを気遣った説教がはじまる。
 キャスター、恋に落ちるフラグそのいち。

 決戦の後、アトラムによって生け贄にされ燃え尽きる。
 それを助けようと令呪を使ってしまう主人公。
 あっさり復活するキャス狐。「あー、やっと解放されました!」このあたりのノリはファイヤーウォール消滅をあっさり耐えたアルクェイドに近い。
 以後は白野の真のサーヴァント(自称)として協力する。
ネロ「貴様―――さてはたぬき、いや狐寝入りだったな!?」
狐「そんなあったり前です。あんな三流マスターの呪術に焼かれるワケないっつーの」


・ダン
・アーチャー(ロビン)
 人生の先達、師を倒す事がテーマの二回戦の相手。
 PSP版と立ち位置変わらず。

・トワイス・ピースマン
 七回戦の後、ムーンセル中枢の前で待ち受ける最後のマスター。
 PSP版と立ち位置変わらず。
 ただし登場が唐突にならないよう、頻繁に登場させるように。
※白野とは合わず、女主人公と接触していた、というのもアリ。


2016/11/12 : 感謝のエクステラ(供
では続きを。

  ◆

■再構成 アタリ
※基本的にすべてショート版にしているので、必要な要素だけを取り上げるように。贅肉部分は残念ながらカット。
※とはいえ、これはあくまで「ネロルートだった場合」の再構成。「玉藻の前ルートだった場合」と「無銘ルートだった場合」は細部が異なる。たとえば玉藻ルートの場合、「中枢への路」でのイベントがまったく逆になる。

・目覚め〜予選〜サーヴァント召還
 冒頭で
『水面の地面、あおむけに倒れ込んだ少女。六回戦目で白野に敗れ、消え去る前の女主人公』
 のシーンをいれるのも面白い。ユーザーには「予選で終わってしまった誰か」とミスリードさせて、これ六回戦目の後のシーンですよ、とタネ明かしする。
※物語的に意味はないのでただのサプライズ演出。あってもなくてもいいもの。

 学園生活から違和感に気づき、世界の裏側(テクスチャーの裏側)に脱出してからのドールとの戦闘→サーヴァント召還まで。
 PSP版のオープニングと変わらず。


・一回戦開始
 SE.RA.PHとムーンセル、聖杯戦争、地上の説明などをしつつ、まだふわふわした空気のまま一回戦開始。
「これはゲーム」「地上の代理戦争」「ゲーム感覚」な一回戦の雰囲気。
 一回戦目の相手が発表され、シンジと敵対。
 →PSP版では対戦相手の発表は掲示板で行われていたが、予算があれば今回派手にしたいところ。
  トーナメント表を見せ、誰がどこにいるのか、ユーザーに開示するのも手。
  また、マスターが一堂に会する場面ではさりげなく、そしてドヤ顔で「キャス狐」をだしておく。

・一回戦 決着
 シンジとの競争、エレベーター、決着まで。
 これがゲームではない、残酷な生存競争である事の提示。
ドレイク「あのなあ。ここに来た時点で、おまえたちは全員死んでいるようなもんじゃないか」
 願いが叶う、なんてふわふわした言葉につられて集まった愚者の群れ。
 もちろん、中にはきちんと「命と引き替えにしても」と参加した者もいるが、大半は騙されたようなもの。
 白野も「自分はどんな理由、どんな願いがあって、この生存競争に参加したのだろう?」と葛藤する。

  →→ポイント
 覚悟のないまま、目的のないままなんとなく参加し、友人と戦うことになった後味の悪さ。
 無自覚な殺人、無邪気な殺し合い。→実際の死を見てドン引く。
シンジ「ただ願いを叶えたいと思っただけじゃんか! なんで死ななくちゃいけないんだよ!?」
ドレイク「おまえな、生きるってコトはそういうコトだ。人間はみんな、無自覚に敗者の願いを踏みつぶしてるんだよ」

・二回戦
 傷心の主人公と、老兵であるダンとの戦い。
 人生に後悔を持ったまま戦う老人と、悔いを残したまま死んだ英霊・ロビン。

・三回戦
 三回戦もPSP版と変わらず。
 勝利後、次の対戦相手としてアトラムとキャス狐が「次の相手は私たちだよ、フフフ」ともったいぶって登場。

・四回戦
 アトラムはレオより地上よりのキャラなので、アトラムが敵として狂言回しをすることで世界観がより広く語られる。
 地上はどうなっているのか。2030年の地球はどう終わっているのか。
 アトラムは「善意の人」をきどって白野に「キミは負けるべきだ。地上を救う目的をもった私を生かすために」といったアプローチで白野を揺さぶる。
 アイディンティのない白野は迷うものの、アトラムの言葉に嘘はないがアトラム自身が嘘なのでアトラムの揺さぶりから抜けだし、マスターとして戦う事に。
 アトラム戦の結果、キャス狐が「ムーンセルの目を盗んで、白野の助けをする」お助け便利サーヴァントとして仲間入り。
 無論、キャス狐は好きあらばネロを蹴落としメインサーヴァントの座を目論む。
 当然、ネロもそれを感じ取っている。キャス狐とネロ、仲良く喧嘩しな状態。
 →EXTRA、CCC、における「二人とも世界は違うけどヒロイン」を「同じ世界で、二人ともヒロイン」という関係に。

・五回戦
 五回戦、ユリウスとの戦い。
 アサシンの宝具によって戦闘不能になるネロ。
 キャス狐の協力はあるものの、単身でユリウスとアサシンに挑む白野。
 白野の活躍によりネロの復活→PSP版の後半の流れに。
 復活したセイバーから真名を教えられる。→宝具、ついに解禁。

・断章
 CCCはこのあたりで起きる事に。キャス狐はまるっと覚えていて、ネロは「エリザベートという終生のライバルと戦った。でもあれ何回戦だったっけ?」ぐらいの認識となる。

・六回戦〜七回戦前
 六回戦目で凛とラニを破り、別れを告げる。
 いよいよ次はレオとの対決……と意気込む白野だが、そこにレオ敗退の報が入る。

 レオを破り、七回戦にあがったマスターの名称はジャミングで隠され、マスターの姿もない。
 これを暴こうとするキャス狐、セイバーだがどうしてもマスターを発見できず、名前にかけられたモザイクもとれない。
 発想の展開で、「これって隠されているんじゃなくて、はじめからこの表記なんじゃない?」と気づき、相手は「名前がない」相手なのだと結論づける。

 イレギュラーな事態だ、と神父に抗議するのも神父は「いや。君たちの戦いはある意味公平だ」とも語る。
 敵の正体がつかめぬままエレベーターに乗る白野。隣には誰もいない。

 決戦場にたどり着くとそこはグランドキャニオンのような荒野。
 白野と(女主)は渓谷を隔てて出現する。
 敵マスターはクラスメイトの少女だった。「ああ、やっぱり―――」と納得する白野。
少女「始めるわ、アーチャー。これが私の、最後の戦いよ」
 少女の声に応じて現れ、ネロに向かって跳ぶアーチャー。
 少女は自らのテクスチャーをとき、本当の顔を見せる。
 背中からの風に髪をさらわれながら凛と立つ女主人公の姿。

 ここでちょっとだけ女主人公の視点の話。
 白野と同じく唐突に目覚め、自己不在と崩壊を受け入れながら「先」を目指した少女の話。
 女主人公の六回戦におけるレオ戦は、PSP版の七回戦目と同じもの。
  →レオにとっては女主人公であろうと「岸波白野」に敗れた事は変わらない。

 七回戦目決着。少女ともども消えていくアーチャー。
 女主人公がレオと対決した記憶、経緯を自分のものとして引き継ぐ男主人公。

・モラトリアム終了〜中枢へ
 ムーンセル中枢へ。中枢への路でムーンセルのバグチェッカーにひっかかってしまう。
 原因は主人公ではなくキャス狐。敗れた筈のサーヴァントが残っている事にムーンセルげきおこ。
 →キャス狐との別れ。CCCのCCCルートにおけるキャス狐との別れをイメージ。CCCでは本当に消されるレベルのチェッカーだが、こちらのチェックは甘いのでキャス狐消滅にはいたらない。
 キャス狐、いいシーンで終わらせ、(ホントは死なないけど)命を賭して別れる事で主人公の好感度と心をバッチリゲットたぜ!と企む。ネロ、それを見抜く。「いいから出直すがよい!」「アイルビーーーバーーーーーック!」
 酷い事件だったね、と白野とセイバーはムーンセル中枢にたどり着き、トワイスと対面。

・ムーンセル中枢〜救世主
 トワイスと対峙する白野。トワイスの長い語り。
※ここ周辺の展開はマテリアルの用語辞典・最後の項目を参照

 思想は決裂し、白野とトワイスは対決する。
ト「いかなるサーヴァントも私には届かない。
  英雄は所詮、時代の花でしかない。
  世を救う者。人を救うものが、私の答えだ」
 現れるサーヴァント・救世主(セイヴァー)。

 トワイスとの戦いは西暦における人類史の回想であり、反省となる。
「これだけの消費を、血を流してこんな結末を迎えたのか」というトワイスの(もっともらしい)嘆きと、
「だからどうした!」と豪快に蹴っ飛ばすネロと白野。
 トワイスは正しい。人類は正しくない。
 でも、それを決定し、粛正するのは現代を生きる人々の最後の責任(やくわり)だ。
 それを過去の亡霊が下す事こそがより醜悪な間違いだと。

 トワイス撃破後はPSP版のED展開から、CCCのセイバールートENDを足したものにしてEXTELLAに繋げる感じに。
 これまでのすべての要素を拾いながら新しいスタートにする。
 とはいえ、この再構成はあくまで「こういう事になったらしい」という曖昧さに留まる。
 たとえば、SE.RA.PH以外にあったであろう無銘とクー・フーリンの腐れ縁やら、ギルガメッシュとアルトリアの因縁やらはEXTRA、CCCで語られるものではないので、こちらも「stay nightであったような因縁がEX世界でもあったのだろう」、とふんわりファジーに受け取って貰いたいので。

   ◆

以上がEXTELLA開発前に作られた資料の一部となります。
決して作品としてカタチにならない「シナリオを書く上での資料」なので誤字脱字があっても気にしない方向で。
「ふーん、マルチルート製のゲームがシリーズ続いていくとこんな再定義が必要になるのか」ぐらいの気持ちでお楽しみいただけたら幸いです。




2016/11/24 : 無題。(きのこ)
エクステラ発売から二週間!
おかげさまで大成功と言える結果になりました。応援、ありかどうございました!
アンケートもドシドシ届いていますので、良かったところ、悪かったところ、合わせて貴重な意見として参考にさせていただきます!


しかし、いつの間に二週間も経っていたのか……
おかしいな、リボンとかベルとか星とか赤い靴を集めていたらあっという間だったぜ……え? 巷では次のトナカイライフが始まろうとしているだって?
ハハハ、そんな馬鹿な。いかに武内が「幼女が描きたい」パワーを貯めていたからって、まさかそんな、オルタでサンタでリリィみたいな、属性ドカ盛りの配布サーヴァントなんて出てくるワケないじゃないですかぁ〜!


A.もう出る

―――マジか。


   ◆


さて。あと数日でJ・D・A・S・Lという焦土兵器によってみんなの頭は
真っ白になると思われるので、その前にEXTELLAの裏話など一つ。
(ネタバレ含むので、まだ未プレイの方はこの先は自重してくだされ)





『Fate/EXTRA CCC』が無事発売した直後、マーベラスさんから次はぜひアクションゲームでやりたい、というオファーをいただいたのがそもそもの発端です。
ストーリーメインのRPGではなくACTなら自分の作業量も少ないだろう、と了解し、
漠然と想定していたムーンセルと対になるアーティーファクトの話を持ってくる事にしました。


問題はヒロインです。
ネロと玉藻の前、無銘はもう『主人公と共に育つ』主役として卒業した感があります。
ゲームがACTならストーリーメインではないのでその方がやりやすいのですが、やはりインパクトが足りません。
新しいシリーズには新しいヒロインが必要。
という事で、EXシリーズ三人目のメインヒロイン(無銘含まず)としてアルテラが誕生しました。


ACTゲームになるなら最後のボスは巨大ボスがいい。
でも巨大ボスを専用で作る予算はない。なら巨大ボスなヒロインに登場してもらえば全て解決さ!
そんて軽い気持ちで巨神アルテラは誕生しました。
ネロと玉藻の前はエンジンが暖まりきっているので『普通のサーヴァント』では二人の強さに負けてしまう。
やるからには唯一性のあるヒロイン、ネロと玉藻とは絶対に被らないヒロインに、という目標にも合致していたのです。


ネロと玉藻の前ルートのシナリオはあくまでACTゲームとして作られていますが、
アルテラルートのシナリオが長いのは、これがアルテラにとっての『EXTRA』だからです。
主人公との関係性、聖杯戦争に代わる旅が『セファール虚説』だったんだ、とお考えください。


ちなみにFGOのアルテラはアッティラの英霊化として桜井さんに担当してもらいましたが、
巨神アルテラと英霊アルテラ、アルキメデスはEXシリーズのものなので奈須担当。
……なので当然、SGとかちゃっかり設定されているンだ……恥ずかしいのをね……フフフ……早くパニッシュしてぇよ……志貴さんって呼ばれてぇよ……いやこれは別の困ったイケメンの魂の叫びだったな……2016年クリスマスもなんとか生き延びてほしい……極悪なピックアップがくるからな……
でもこればかりは自分の一存ではなんともならないので、深く静かに潜行してチャンスを待ちたいと思います。



そんなアルテラですが、企画の段階では英霊アルテラの立ち絵しかありませんでした。
しかしどうしても巨神アルテラも立ち絵が欲しい。しかし今さら追加枠はねじ込めない。一度決まった企画書は絶対である。でも言うだけはタダだからマーベラスさんにお願いしてみよう、と打診したらマーベラスさんも何とか予算を増やしてくれて、後はワダアルコさんのスケジュール次第となりました。
しかしこの頃、アルコには地獄のFGO作業も始まっていたのだった!
「いかに鉄腕アルコといえどこれは……」と発注書をメールしながらも苦悩するきのこ。

「申し訳ありませんが……」と翌日に返信してくるワダアルコさん。

さすがに無理だよな、とメールを読むとあら摩訶摩訶。

「申し訳ありませんが、巨神だからといってアルテラを巨乳するのはよくないと思います。
 いえ、大きなおっぱいにしたいのはホント山々なのですがアルテラさんはダメです。
 hukeさんのあのデザインはスレンダーだからこそ美しいのです。なので体系は変えずにふくよかな体つきにしたいと思います。具体的にはこう。ラフを添付しますね。やっぱり巨女ならペタン座りですよね。それとも奈須さんは体育座りが好みですか? やだー、このヘンターイ☆」

「んー、なに言ってんだこのモンスター?」

いくらなんでも仕事を振りすぎたか。
そう反省しつつも、ワダさんのコメントは説得力に満ちていました。
hukeさんのデザインは完璧すぎて、一点たりとも引くところも、足すところもなかった。
『どんな理由であれアルテラを巨乳にしてはいけない』
そんな強い意志でシナリオライターとイラストレイターは心の握手を交わしたのでした。

「さすがアルコだ何ともないぜ。あと黙っていたけどエンディングではロリ化もするんだ。それもよろしくな。あとナース服も着せたいからそれもよろしくな」


今ははるか昔、2015年の冬の話である。


 ◆


人間と怪物の交友は、奈須きのこにとって常に魅力的なテーマです。
『空の境界』も『月姫』もこの例に漏れません。

怪物を人間として愛するのか。
怪物を怪物のまま愛するのか。

その怪物の心情によって答えは変わるもので、
どちらが正解という話ではありませんが、
アルテラとあの主人公は、互いのありのままの姿を受け入れました。

未明編はアルテラの話でもありますが、『あの主人公』の成長と結末までの話でもありました。

存在のひな形である『魂(本質)』と、
時間と経験によって育まれた『精神(感情)』と、
知覚される事のない習慣である『肉体(本能)』。

空の境界でも扱った『肉体に宿る人格』が何を思い、何を残そうと考えたのか。
最終ルートである金詩編をクリアしてからもう一度未明編のラストを
見直してもらえたのなら、ライターとしてこれ以上嬉しい事はありません。





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